経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

近隣びいき

7月3日の日経新聞夕刊の「令和なコトバ」(福光恵さん)のコラムが、この「近隣びいき」というタイトルです。

 

「近隣性バイアスとは、遠くにいる人や物より近くにいる人や物の方が(自分にとって)よりよい結果を生む、無意識の思い込みのこと」(守屋智敬さん)で、この近隣性バイアスが、テレワーク絡みで取り上げられていました。

 

出社頻度の高い管理職が、テレワーク中の社員に比べ、出社頻度が高く近くにいる部下のほうを評価したり、重要な仕事を任せたりといった傾向があるようです。このことが「働き方の多様化を阻害している」可能性の指摘がなされていました。

 

私の経験では、テレワークが一般的になる前から、「直行直帰の出張が多くて、ほどんど職場に顔を出さない」タイプの社員に対する評価も、低くなる傾向があったと思います。昔流の考えではそういう社員のロイヤリティが低い感じがするんですよね(しかも本当にその傾向があることを否定できないのも事実)。「数字を上げていれば文句ないでしょ」的な開き直りも感じたりして・・・

実際、ある会社では、直行直帰の多い営業マンの昇格に疑問符がついていました。もっと会社に顔を出して、他の社員とコミュニュケーションをとってほしい。後進の指導もしてほしい。というのがその理由で、それ自体は真っ当と考えます。

 

そのことと、制度で認められたテレワークをごっちゃにしてはいけないのかもしれません。

 

さて、弊社でもテレワークを実施していますが、私自身は、出張以外は出社しています。その方が仕事がはかどりますし、多少は社員の様子がわかりますので。

ただ、「出社している部下の方が、より仕事をしているように感じたり、生産性がより高いと感じたり」(守屋さんの指摘)することは、私自身はあまりないですね。