先日、初めて「元祖・事業再生家」の三枝匡さんの「生」講演を聞くことができました。想像以上に、厳しそうな、真面目な、渋い人でした。
「教祖」野中郁次郎教授や、「ジ・エンターテナー」米倉誠一郎教授と楠木建教授の一橋大学オールスター陣での対話もあり、久しぶりに刺激を受けました。
テーマは「会社大改造計画」でした。
三枝さんの講演は、穴埋め式レジュメを使う講義形式で、なぜ経営の「日米逆転」が起きて、失われた30年が日本で起きてしまったのかを三枝さん流に説明し、その打開策として、「一人の強いリーダー」の下で皆が生き生きと動く事業組織の創造を提唱しておられました。
小さい組織(しかも機能別ではなく、「創って」「作って」「売る」組織)のリーダーに若手を抜擢し、そこからブレークスルーを起こす、というのが、当面の三枝さんの答えのようです。
リーダーは、経営的技量を高めて、事象を「単純化」する「新しい道具」すなわちフレームワークを提供しなければならない、ということでした。
KADOKAWAから、新版として出された「V字回復の経営」を、また読んでみたいと思います。