最新号の日経ビジネスの特集「過去最高が続出、上向き景気、実感はこれから広がる」
を興味深く読みました。、
「二極化もウソっぱち」とのことで
①都市部だけだなく地方も
②大企業だけでなく中小企業も
③高級高額品だけでなく生活必需も
④正社員だけでなく派遣社員も
景気がよいという話です。
ともかく経済指標は絶好調で
A 今年の賃上げ率は2.2%で16年ぶりの高水準
B 企業の儲けは65.9兆円と過去最高
C 日経平均は18年半ぶりの高値
D 夏のボーナスは過去3番目の高水準
E 倒産件数は24年ぶりに1万件を割り
F 家計の金融資産残高は初めて1700兆円を突破
だそうです。
なかなか想定問答的な編集の記事で面白かったです。ご一読をお勧めします。
さて、②大企業だけでなく中小企業も という話の中身ですが、
中小企業が成長する仕組みが動き出しているということです。
具体的には、
ア M&Aが盛んになってきており、単独での成長の限界を突破している
イ ネットを使った販売が広まっている
ウ 経営改善計画に基づきリスケした会社の改善が進んでいる
ということでした。
確かに、間違ってはいない(どころか当たっている)のですが、ちょっと針小棒大な感じはしました。
M&Aに関係なく、ネットとの親和性が低い業種で、リスケもしていないという会社の方が
はるかに多いと思います。
まあ、そういう会社も大企業からの「トリクルダウン」で良くなっている傾向はなくはないですが、なんだかちょっと違和感を感じました。
ほぼ1年前(9月3日)に、このブログで「景気はいいのか悪いのか?」という記事を書きました。
中小企業の倒産が目立っているという内容でした。
今でも、数は減っていますが、消費財関連企業の倒産は結構出ていますして、景気循環的にではなく構造的に(=人口論的に、あるいは比較優位論的に)不景気のセクターは、日本ではなくならないという思いを強くしています。
自分のいる場所(不景気セクター)から脱出しないといけないのに、トリクルダウンを期待して、待ちの姿勢では、明日はないのではという気持ちを強くしました。