前にも書きましたが、塩野七生さんの、「ローマ人の物語」を読んでいます。
途中で、本屋で見つけた面白そうな本(最近では、真山仁さんの「ハゲタカ外伝スパイラル」や冨山和彦さんの「選択と捨象」など)を先に読んでしまうので、なかなか進まずに、まだ16巻、「パクス・ロマーナ下」、までしか行っていません。
パクス・ロマーナは、初代皇帝アウグストゥスの話で、カエサル時代よりも圧倒的に退屈ではあるのですが、このアウグストゥスという人から学ぶことは多いですね。
生まれつき消化器系が弱かったようですが、塩野さんは
「消化器系が弱く生まれなくても、弱くなるようなプレッシャーの連続・・・の状態を生き抜くために必要な資質」としてアウグストゥスが60歳代になっても持っていたものは、
①自らの能力の限界を知ることも含めて、見たいと欲しない現実までも見据える冷徹な認識力
②一日一日の労苦の積み重ねこそ成功の最大要因と信じて、その労をいとわない持久力
③適度の楽観性
④いかなるとこでも極端にとらえないバランス感覚
としています。
これはこのまま経営者としてプレッシャーの中でやっていく資質にそのままつながるような気がします。
ちなみに、自分自身の経営者度を勝手な尺度で自己採点すると、
①は、50点
②は、40点
③は、80点
④は、60点 くらいでしょうか。
楽天性だけは、なかなかなものと指摘を受けることがあります。
コンサルタントとして企業再生の場面では、①の冷徹な認識力が一番問われるところと思いますが、
同時に③の「適度の」楽観性や④のバランス感覚も問われるところです。
この4つの観点はなかなか鋭いと思います。
皆さんも、自己採点してみてください。