経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

ニッチ戦略を可能にするもの

昨日から四国に来ています。

ぎりぎりで台風の影響はそれほど受けずに済みました。



今回訪問している企業は、四国らしい紙関係の製造業です。業歴は50年とのことです。

会社の方針として、大手と競合しないニッチな分野を攻めていますが、トータルでの売り上げは数十億と規模は小さくありません。



とても良いと思った点は、



①製造機械を自社で設計しており、多種多様な製品に対応できるように、社内の製造技術者がラインの改造を頻繁に行っていること。設備の維持・補修も社内のスタッフでできるようになっています。「技術」といっても、製品開発に絡んでいる人員しかいないという中小企業も多くなってしまっているなかで、しっかり「現場力のある」製造技術者を育てていることは強みになると思います。



②ニッチな製品を次々と立ち上げるための製品開発スタッフが充実していること。ある製品が大手と価格競争になってしまった場合、撤退したことが過去に何度もあるようですが、別のニッチ製品を立ち上げる開発力があったために、そのたびに盛り返して今日に至っているようです。



③原材料メーカーとの協業関係を築いていること。新規製品の開発は、自社の技術力だけでカバーできない部分をどう補強していくかがとても大事だと思いますが、地場産業クラスターをうまく活用しているようでした。



④製品企画や営業に若い方を配置して、「偏見のない」姿勢で顧客対応をしていること。「今までこうだったからそれは無理ですね。」というスタンスは微塵も感じませんでした。営業を担当されている方は若い女性だったのですが、社長からも信頼されてかなり仕事を任されているようです。



などです。



とても勉強になりました。