いつも元気でエネルギーを私にも分けてくれるような社長が、先週伺ったときは、相当めげていました。
どうもトラブル続きで、いちいち自分が現場に出て行って解決しないと問題が解決しないようでした。それにそれらのトラブルが思いっきり表面化しないと伝わってこないことにも苛立ちを隠せないようでした。
前向きのことをやりたいのに、「火消し」にエネルギーを費やさざるを得ないので、「こういうのに向いてないんですよ」とちょっと弱気でした。
「そんななかでも、外に出てお客様に合っていれば、「御社にはお世話になっています」とか「御社の○○さんはすばらしい」という前向きな話もあるかもしれないから、ちょっと外向きのことをやりましょう!などと話をすると、少し元気な顔を見せてくださいました。
話を聞いてくれるだけでも楽になる」とはおっしゃっていただいたものの、なんだか申し訳ないくらい、直で役に立つようなお話はできなかったです。
そこで思ったことは、経営者もたまには「褒められないと」やる気がでないんでしょうね、ということでした。
褒められなくても、すごく経済的な見返りがあれば、ひょっとすると「成功への渇望」を満たしているということでいいのかもしれませんが、なかなか超大手ほどの役員報酬をもらっている中小企業の社長は減っていますし。
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社会人なりたての金融機関勤めのころ、資金だけでなく情報提供をしろという方針が打ち出されていましたので、知識がないなりにいろいろと研究して、経営者の方々とお話をしました。たまには(義理で)感謝してくれたりしたのですが、少なくとも当時の私では、なんにもアドバイスできないような立派な会社もあったので、当時の次長に「どうしたらよいでしょうか?」と聞きた記憶があります。
その時の回答は「褒めろ!」でした。ちょっと驚きましたが。
営業の極意でしょうか。
コンサルティングの仕事も、経営者の良い点を見つけていくことから始めなければと再度思った次第です。