「坂の上の雲」をテレビで見ましたが、
その豪華キャストには驚かされました。
これに出ていない大物男優はいないのではというほどです。
私は、歴史小説は特に好きではないのですが、
「坂の上の雲」は文春文庫8冊とも読んでいます。
明治の人の潔さとか覚悟とか、
なかなか経営者もそうでなくてはならんのでは
などと考えさせらることも多いです。
さて、乃木希典氏に対する評価は、
司馬さんの説では極めて厳しいようです。
これについては反論もかなりあるようですが、
私も何かを決め付ける立場にはありません。
ただ、テレビで見た率直な感想は
「サンクコスト」の概念が大事だなあ、と
いうものでした。
サンクコスト(埋没費用)は、
既に使ってしまってどういう意志決定をしても
取り戻せないため、無視すべきコストです。
2000円支払って映画館に入ったとき
つまらなくても2000円払ったからといって見続けるのは
意思決定上正しくなく、すぐに映画館を出て
他のことをやったほうが経済的には有益です。
「旅順要塞を正面から落とすのに
たくさんの兵を犠牲にした。
だから断固この方法を続ける」のはどうか・・・
せっかくここまで代償を払ったのだから、
最後まで同じ方法でやる、という考えは、サンクコストの呪縛です。
ただし難しいのは、
ちょっとやってみてダメそうだからすぐに諦めるというのも
(少なくても現場レベルでは)物事をうまく行かなくする理由なので
見極めはそう簡単ではないのですが、
要は、冷静に考えてどうかということでしょうね。