経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

ニッチ分野のガリバー

先日、旧友と久しぶりに会いました。

それほど親しいというわけではありませんが、

彼と私は、大学が同窓で同じ日に同じ会社に就職して、

12年後の同じ日に辞めるというなかなか縁は深いです。



彼は、年商80億円の中堅同族企業の社長の娘さんと結婚して跡を継ぎ、

現在は社長をやっています。

乾坤一擲の大型投資をしたために

以前は年商並みの借金があったとのことですが、

10年くらいで完済してしまったとのことです。

ともかく利益が出ているとのこと。



彼の会社が属する産業は、建築関連なので成長産業とはいえませんが、

かなりニッチな分野をやっていまして、

国内シェアは断トツのNO1です。

ポーターのいう「集中戦略」が功を奏しているという訳です。



一方、同じ日に私が訪問したA社(公共工事関連)は、

やはりニッチな分野で断然トップシェアを誇っているのですが、

シェアが高すぎて、市場の縮小=当社の減収となり、

ずっと振るっていません。



これには考えさせられました。



ひょっとすると友人の会社は、

もともとA社ほどのシェアをもっておらず、

市場が縮小するスピードより、シェアアップのスピードが

早かったのかもしれません。



シェアアップの余地があるかどうかによって

戦略は相当に変ってくるということでしょう。



有名なマニー(手術用針の世界トップ)や

日東電工(グローバルニッチトップを標語としています)の

ように日本だけでなく、世界に出ることができるかどうか

(産業自体の性格的に、または、自社の経営資源的に)

によっても戦略は変ってきますね。