経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

「断らないこと」が大事か?

ある物流会社が儲かっているということです。



なんでも大手が断っていた土日祝祭日や無理な日程の仕事を拾っていったということです。

その会社の社長の飲み友達(であるお菓子会社の社長)から聞いた話ですので、真相の一部でしかないかもしれませんけど。



ただ、中小企業が生きていく上では、「小回り」や「無理が効く」ことをお客様に評価してもらうことが大事だと思いますので、まずは納得の話でした。



大手ができなくて中小ができるというのは、特別のノウハウや技術があるからというより、経営者自身や社員の「無理」がその原動力であったりするので、もちろんどこかにシワ寄せがくるのですが、そこをなんだかんだで乗り切っていることが多いと思います。



本当は、「無理な仕事」を断って自社に合う仕事をやって、それでも仕事の依頼があり、損益分岐点以上の売上が立ったほうが儲かるはずです。



要は、自分の強みを活かせる仕事(=やりたい仕事)はやるが、そうでない仕事は断るという姿勢です。



これが難しい。



一度仕事を断ると次は来ないと思ってしまうからです。



だから無理してやる。

無理を押してやるのでクオリティーが下がる。

クオリティーが低い仕事でお客様の評価を落とし、次の仕事が来なくなる。

断っておけば良かった・・・

なんて話もよく聞きます。



多少は無理することが利益につながりますが、度を越えると損失が拡大します。



ということは、一度仕事を断っても、また話が来るというお客様との関係づくり(=営業力)、あるいは、仕事をお願いしたいとお客様に思ってもらえる「特徴」や「強み」を明確に打ち出すことが大切ですね。当然ですけど。



私のクライアントのある社長は、「かえってご迷惑になるので」と、自社に合わない仕事を平気で断り、なおかつ営業は熱心にやっていて、仕事の依頼は増える一方で会社業績は大変良いです。



さて、いろいろと矛盾のある話をしてしまいましたが、最後に、会社社長としての私自身の本日の結論です。



「忙しさを理由に仕事を断ることはできるだけ避ける(=無理をするつもりで行く)が、逆にやや暇でもあまり意義が感じられないと思われる仕事は断る」



この姿勢で行きたいと思います。

(できるだけそうします。)