経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

景気がよくなってきたときに考える。

株価やドル/円の動きほどではないですが、

どうやら中小企業の業績も上向きになってきているように思います。



苦しかった会社もリスケと経費削減で資金繰り的に見た損益分岐点が

相当下がっているところへ、輸出増や一部個人消費の高まりで

売上が戻ってきて一息ついています。



リスケをしなかった会社には、融資したい銀行が殺到してきています。



とくに物流・建設関連では目に見えて需要が増えて

労働力が相当に不足している企業が目立ってきています。



確たることは言えませんが、少なくとも消費税導入前までは

この状況が続くと思われますし、

大方の経済評論家の皆さんの見立てでは、消費税導入後3か月は厳しくても

その後はまた景気は上向くということになっています。

油断は禁物ですが・・・



さて、企業の経営者のマインドとしても、

社員に対して、これまで出せなかった(あるいは少なかった)賞与を出すとか

昇給昇格をするとか、がまんしていた設備投資をするとか、

動きたくなってきているのを、私自身、現場でひしひし感じています。



気持ちとしては、よくわかります。

ずっとがまんしてきましたし、がまんさせてきましたから。



それに、今回の景気の波が、「ゴールデンサイクル」(嶋中雄二氏)で

キチンとジュグラーとコンドラチェフが一度に来てくれた何十年に一度の大型のもの

であれば、出遅れないようにリスクを取ってダッシュすることは

今後何年かの死活問題です。



でも、だからこそ、

ヒトにもモノにも重点投資が大事です。

今後の成長にとって、あるいは生き残りにとって、必要な人や設備に投資しましょう。



広く遍くはいけません。

心を鬼にしてでも(ケチと言われても)企業経営で「ばらまき」は慎みましょう。



リストラしなければ行けなくなったしまったこと(あるいはその寸前だったこと)、

大事な資産を売却しなければならなかったこと(あるいはその寸前だったこと)、

を思い出しましょう。



というわけで、年末に厳しい話になり、申し訳ありません。



どうか来年が良い年になることを祈っております。