経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

酸っぱい葡萄

葡萄の話ですが、ここ何年か私が「はまっている」ワインに関することではありません。



イソップ寓話で、高いところに実った美味しそうな葡萄をキツネが見つけ、食べようと必死にジャンプしたりするのですが、届かずに諦めてしまいます。



キツネは悔しさで「どうせこんな葡萄は酸っぱくて食べられないだろう」と捨て台詞を残して、その場を去りました、という話です。



最初は魅力的に見えていたものが、入手できないとなると、「負け惜しみ」的に、価値のないものに思えてくる(といいますか思うようにする)ことによって、心の平静を得ることを、フロイト心理学では防衛機制・合理化と呼んでいるとのことです。同じことを、レオン・フェスティンガーというアメリカの学者は、「認知的不協和の解消」(なんて難しい言い回しなのでしょう!)というらしいです。



不可能になってしまったことを、自分のせいではなく、他人のせいにする、あるいは「仕方がなかったのだ」と一人で納得することはよくあることです。ある程度はそうしていかないと、人間はパンクしてしまいますので。



ただし、年末に際し、自分として成し遂げたかったことで、成し遂げられなかったことを、「酸っぱい葡萄」の感情を入れずに、冷静に評価・反省して、来年こそは実現できるようにしたいと思います。



(名古屋からの帰りの新幹線の中で、「ひつまぶし巻き」を食べながら書きました。名古屋駅で買う弁当はこれが一番美味いです。)