全部の会社が倒産せずにうまく行くのは資本主義とは言えません。
利益の出せない企業は市場から退出する。これが原則です。
なんとか立て直そうと関わった会社がどうにもならず、倒産してしまうことがあります。
これは経営コンサルタントとして、その存在意義を問われる試験の場面に出くわして失敗したことになります。
自分の関わった企業は「100発100中で立て直す」と言いたいところですが、そうは行きません。
正直なところ、今まで何度も、企業の倒産には立ち会ってきました。
その度に、本当に残念な、くやしい気持ちになります。
相談を受けている企業がどうにもならなくなりそうなときは、弁護士とも協議の上「事業譲渡して部分だけでも残す」とか「従業員だけでも別の企業に引き取ってもらうようにする」とか「経営者が再起できるようにする」とか、最悪の中でも次善の策を考えて最後まで「あがく」ことを、ずっとやってきました。
毎年、暮れになると、10年ほど前に最後まで付き合った会社の経営者(ご高齢ですでに引退されてます)からお歳暮をいただきます。
その方は、私が最後までなんとかしようと走り回ったことに感謝してくださっています。しかし、もっとなんとかできたのではないか、という思いもあります。自分の未熟さでああなってしまった部分もあるのでは、と。
今年もその方からお歳暮をいただきました。
ありがたいと思うと同時に、「最後まで付き合った」経験を次に活かしたいと思い、気が引き締まる思いです。