経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

捨てられない世代の功罪

何週間か前にも大雨で電車が動かなくなり帰れなくなりましが、本日も台風のせいで、空港に足止めされています。で、ブログを書いてみました。



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売れない在庫を抱えて倉庫は一杯なのに、捨てることはもちろん安値で捌くこともいやがる経営者は多いです。



在庫が減って、倉庫の中が見えてくると、より滞留品が発見しやすくなり、資金の回転が良くなってくるというのはどの会社も共通なのに・・・です。



「安易に安値で売るクセがつくのはよくない」というのは、一見間違っていないテーゼです。

しかし、それより「安易に仕入れない」「安易に作らない」というほうがよっぽど大事で、どうにも売れなくなったものを「根性を入れて正価ないし原価を割らないように売れ」という指令が出ても、現場では無理なのことが分かっているので、そのまま在庫になって商品が滞留していくことは、本当によくある話です。



なぜこんなことが起こるのでしょうか。



・在庫を捨てたり、安値で売ったりするのが嫌い。

・値下がりしてしまった不動産も処分して損を出すのが嫌い。

・有価証券やゴルフ会員権も損を出すのが嫌い。

・原価割れで売ることや廃棄は安易だ。安易な商売は会社をダメにするので嫌い。



だからですが、

さらに理由はというと、

・損を出すと、信用が棄損する。債務超過になる。(これはわかります)

・安値で売ることがマーケットをさらに悪化させる。

・そのうち市況が回復するのを待ちたい。

・失敗を認めたくない。



など様々ですが、要は損切りができないわけです。



私の経験では、年配の経営者にこの傾向が強いです。

現場を担っている2代目3代目の経営者が在庫処分や資産処分による経営改善を図ろうとするとき、一番の障害が先代や先代世代の幹部です。



右肩上がりの時代の経験が忘れられない世代です。バブルがはじけて四半世紀以上ですけど。



すでに定価では売れなくなった商品を早期処分しようという社長の方針に基づいて行動した社員を

会長や相談役が叱るというパターン。



残念なことですが、本当によくある話です。



損切りしてリセットすれば必ず良い方向に行くのに・・・

どうか自分の世代のツケを次世代の経営者に負わせないいただきたい、と切に願う毎日です。



すでに起きてしまったことにこだわるより、

また次に損切りしないで済むようにするための努力に集中すべきですね。



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まだ飛行機は飛ばないようです・・・

(本日お会いした先代世代の経営者の方が上のカテゴリーのタイプではなかったことでなんとなくまだ気分は救われていますけど。)