経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

大企業出身の年配の方をうまく活用する

弊社のクライアントで、大企業の部長をやっていた人(65歳)に中途で入ってもらって、とてもうまく活用できているケースがあるので紹介します。

 

この方は、採用した会社(中小の卸売業)の社長が元々知っていた人で、出身の大企業を退職するというのを聞いて、「ぜひウチに」ということで誘ったようです。

 

現在は、営業担当(実質部長)として活躍してもらっています。

 

ほとんど組織だった営業活動がなされたことがないその会社で、セールスのイロハから教え、営業トーク(雑談力を含む)から、営業ツールまで、営業員10人ほどに懇切丁寧に指導しています。

この方が良いのは、現状はシビアに見つめつつも、押しつけがましくならず、バカにせず、威張らないところです。

そして実際に、新規開拓を自分でやってみせたりもしています。フットワークが良いので驚きます。

小さい組織で、あんまり頑張り過ぎると、だいたい鬱陶しがられることが多いのでしょうが、この方は別格ですね。

 

最近では、この方の指導で、売り込みたい商品(その月のキャンペーン商品)を決めて、客先でのセールスについて「ロールプレイング」をしっかりやっています。売り込む商品も売り込み方もマスターした営業の方々は、みるみる成果を上げているようで、ウソのようにうまく行っています。

 

また、社長もこの方を信頼しきっていて、指導内容や指導方法に全く口出しをしていません。社長が元々知っている人でなかったらこうはいかなかったと思います。社長たるもの、取引先等で「卒業」される優秀な方々を常にマークしておく必要がありますね。

 

こういう年配の方でしたらぜひ来てほしいという会社が多いのではないでしょうか。

自分自身、価値ある「年配」にならなくてはならないと思う今日この頃です。

 

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最後に、最新号(2016年12月号)の「日経トップリーダー」にも、「大企業OBを今こそ狙え」という特集がありますが、その中で、「中小に向いてない人も」として挙げられていたパターンを掲載します。

 

①自分で行動せず他人に指示する

②プライドが高く、周囲に溶け込みにくい

③大企業でのやり方を押しつけがち

④仕事・会社を他人事のように考える

⑤金銭感覚が中小企業の社員と違う(=経費を使うことに無頓着)