星野リゾートの星野社長がインタビューにこう答えていましたね(7月17日のヤフーニュースでの配信)。
「僕は面接を全くしません。グループ人事に完全に任せています。僕は面接で何一つ判断できないので、やる意味があまりないと思っているんです。」
「90年代には面接をやっていましたが、いいなと思った人が良くなかったり、駄目だろうなと思っていた人がすごく活躍したりで、短時間での面接で人を評価できないんです。僕は面接のスキルが人より特別に高いわけではないし、得意分野でもないですから。」
とあります。
こういうことをさらっというのが素敵ですね。
前に書いたかもしれませんが、私は30代のころ幹部として働いていた会社で、頻繁に採用面接をしていました。最初はすごく人を見抜く自信があって、社長から「よくそんなことまでわかるね」などと褒められたりしてその気になっていましたが、上の星野社長と同じで、そのうち全くあてにならいことがわかってきました。
今の会社でも社長として最終面接(最初に面接することもありますが)をしますが、(よっぽどのことがない限り)たいていの人が良く見えてしまうので、すぐOKを出しそうになります。社長がそういう姿勢(無能?)なので、私以外に面接する社員が責任をもって判断に加わってもらようになりました。それはそれでよいことです。
まあ、空自信はよくないということですね。
さて、星野リゾートでは、「多能工化」を許容する人材を重視しているようです。マルチタスクがこなせないと生産性が上がらないということで。通常ホテルマンは嫌がるらしいですね。「ホテル内の職種の違いが身分のようになっているため」です。
このマルチタスク化ですが他社で真似できそうでできないらしく、星野リゾートの強みになっているとのこと。一芸に秀でている人材はどの企業も欲しいのですが、中小企業では、とりあえずなんでも嫌がらずやってもらえる人材こそが必要なので、あらためて参考になりました。
最後に、
さきほどのインタビューの続きで、聞き手が
(では)「何が(社長の)得意分野なのですか。」と尋ねたところ、
「僕が一番得意なのは集客です。新規施設も再生案件も、顧客を集めるのは投資家に対する責任でもあります。そのために何をやるべきかを発想するのは得意です。」と言い切っていらっしゃいます。
やっぱりカッコいいですね。