もう十数年前の話です。
私が、政府系金融機関で融資係をやっていたとき、
担当している100社程度のうち1社が管理案件で、
条件変更の上、
利息のみをかろうじて入れてもらっていました。
実はこの会社、業績不振で実質休眠しており、
社長が、外資系の会社で歩合給率の高い営業マン
(つまりサラリーマンです)をやって、
借金(利息のみですが)を返していました。
私は担当者として、
まじめにこの社長に電話連絡を欠かさず、
なんとか遅れ遅れながら利息は払ってもらっていました。
「利息を入れてもらわないと、延滞となり、損害金(14.6%)を
入れてもらわなくなるので、明日は必ず振り込んでください」などと電話してです。
利息だけで20万程度はあったので
サラリーマンとしては相当にきつかったと思います。
(ひどいことをしました。)
ある月、本店の管理専任者が、私のいた支店に
管理の相談・指導にやってきたので、
この案件をどうしたらよいか聞いてい見たのですが、
その答えは
「延滞させたほうがよいね」でした。
驚いたのなんのって・・・
その理由は、「このままやってても元金が一切減らないので、
延滞させて、元金優先充当したほうがよい」
とのことでした。
(そんなことはもちろんマニュアルには書いてありません。)
言われたとおり会社として一生懸命銀行に尽くしても
ひょっとすると意味がないことをしている可能性があります。
ましてや、まじめだけが取り柄の担当者の言うことを
真に受けると痛い目に合うことがありますので、
銀行交渉は、ぜひ権限のある「経験の豊富な」
支店長(最近は支店長も?ということもありますが)
などとしてみてくださいね。