先日紹介した「不格好経営」という本の中で、DeNAの当時社長の南場さんが、
初めて黒字を達成したとき(創業4年後?)に、
ご自分の年収を大幅にアップして800万円にされたのですが、
その妥当性を証明するために、転職斡旋会社の年収査定サービスを使ったら
750万円という回答で、仕方がなく50万円下げたということです。
(前職のマッキンゼー時代は数倍もらっていたそうです。)
余談ですが、私も、経営者候補として鳴り物入りで入った会社を
3年半でクビになり、どうしようかと思っていたときに
確か「インテリジェンス」の年収査定サービスを受けてみました。
MBA、英検1級、診断士、金融機関出身とかいろいろ書きましたが
結果は780万円だったように記憶しています。
低いだろうと思ってはいましたが、それまでもらっていた金額の半額以下でした。
世の中的にいくらの商品価値(年収)であろうが、
自分の経営している会社が儲かっていれば、
いくらの役員報酬だろうが、だれも文句は言いません。
当然それが経営者のモチベーションの一つです。
逆に、儲かっていない場合は、いくら生活費がかかっていようと
多額の会社の借金の連帯保証をしていようと、
報酬はもらえないのが、経営者のつらいところです。
(原則は、そうです。)
社長や経営幹部の年収は、企業再生の現場では、真っ先に削減の対象になります。
あまりサラリーマン目線で目くじらを立てるのもどうかと思いますが、
金を貸している金融機関の立場から言えば、まあそうなってしまいますよね。
社員の立場からしても、賃金がカットされたりボーナスがほとんど出ていない状況で、
経営者が多額の役員報酬をもらっていることを知ったら(あるいは豪華な車に乗っていたら)、モチベーションは下がるに決まっています。(このあたりがわかっていない経営者もいるのですが・・)
さて、経営者はそうであるとしても、社員は世の中的に(他社にいたら)もらえる金額をほしがるのは当然です。儲かっていないことや、自分の力を発揮させていないのは経営者のせいで、自分のせいではないので???
そこで提案です。
社長とともに「年収査定サービス」を幹部社員などに一斉に受けさせてみたらいかがでしょうか。往々にして、社歴の長い人や前職が大企業にいた人などは、世の中的な商品価値以上に給料をもらっているのに、もらって当然と思っている人がいると思いますので、発表したら、社内に風が吹き荒れそうです。
いかがでしょうか。
タイトルと違った「オチ」になってしまいましたね。失礼しました。