読者の皆様
明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願いします。
2014年がどんな年になるか?
予測本を何冊も読みましたが、発売時期が昨年末に近づくほど景気楽観論が大勢を占めてきているようですね。悲観論の本は売れ行きも厳しそうです。
本日の日経ヴェリタスの機関投資家や証券会社ストラテジストへの相場アンケートでも、日経平均は18000円~18500円と予想している人が一番多いとのことです。
ドル/円の予想も109円~111円に集中しているようです。
もちろん円安による仕入価格の上昇によって業績が厳しくなる企業も多いと思います。
帝国データバンクによれば、2013年の倒産件数は4年連続前年比減少のようですが、原油価格の高騰はトラック運送業者を直撃しており、同業界の2013年の倒産件数は12年を超えたようです。
食品メーカー、アパレル関連も円安の影響で今後の動向が注目されるとのことでした。
とは言え、1年を予想するのは難しいです。
まず4月の消費税率UPがどう影響してくるか?
ここでも前回の税率UPや導入時などと比べて景気の動向が違うタイミング(今回は基本的に拡大傾向)なので大丈夫との楽観論が多くなっていますが、用心するにこしたことはないですね。
というわけで、中小企業としては、3月までは、多少無理してでも駆け込み需要を取り込んで売上を上げて4月以降に備えたいところですし、在庫が多い会社は利益率が多少下がっても圧縮してキャッシュを貯めておきたいです。
また、リスケしていない会社はかなり銀行から融資の誘いがあると思いますので、借りられるなら借りて現預金を厚くしておくもの良いと思います。
大型設備投資をしたいという企業も、準備だけは進めておき、4月以降の様子を確認してからGo/No Goを決定した方がベターかと思います。
さて、もう少し中長期の経済動向の認識を深めたいという方には、日経プレミアシリーズの新書で「円安シナリオの落とし穴」(池田雄之輔さん著)の一読をお勧めします。
本の帯には「アベノミクスを信じたばかりに・・・。」とありますが、内容はアベノミクスの否定でもなんでもなく、野村證券チーフ為替ストラテジストによる為替相場の変動要因や日米中経済の見方の解説などで、学者先生の本とは一味違って楽しめます。