本日7月20日は、中小企業基本法の公布・施行日で、「中小企業の日」だそうです。
たまたま今日見ていた東京商工会議所の「東商新聞」で知りました。
(30年以上ずっと中小企業関連の仕事をしてきたのに初めて聞きました・・・)
で、思い出したのが、先週金曜日(7月17日)の日経新聞5面の記事です。
「中小企業減、容認へ転換」「政府、社数維持の目標見直し」の見出しで、思わず目を止めました。
2020年の成長戦略から「開業率が廃業率を上回る(のが望ましい)」との表現を削除するらしいです。
企業数による雇用の維持より、企業規模の拡大による生産性の向上を重視するというのは、
この記事には名前は登場していませんでしたが、まさにデービッド・アトキンソンさんの主張です。
驚きました。
もちろん時代背景の変化がありますが、日本通の外国人(とくにゴールドマンにいた人)の発言は、
影響力が違うということでしょうか。
20年の成長戦略では、新しいKPIとして「中堅企業に年400社以上が成長する」との目標が入るとのこと。
M&Aなどで規模を拡大させ、社会全体の生産性を底上げする狙いがあるらしいので、
いよいよ国の中小企業政策も転換していきそうです。
中小企業でいることのメリットより、中堅企業に成長するメリットの方が大きいということにもっていく政策ですね。
また、個人の創業ならなんでも支援するのではなく、成長を目指す企業の創業を支援する政策になっていくと思います。
再生支援政策の方向も、ただリスケして企業を維持(雇用を維持)するということではなくなってくるかもしれません。
さて、冒頭で触れた「東商新聞」の1面には、商工会議所の三村会頭が「最賃の引き上げ凍結を強く要求」とあります。
アトキンソンさんや加谷珪一さん(最近の「貧乏国ニッポン」に詳しいです)の主張に真っ向から対立する要求なので、
なんだか複雑な気持ちになりました。