日経ビジネスの2021年8月23日号に、INSEADのメイヤー教授による
「米ネットフリックスと企業カルチャー『できる組織をつくる3条件』」という記事があります。
3条件とは、「能力密度」「率直さ」「自由度」が高いということのようです。
能力の高い人を集めて、組織内のフィードバックの相乗効果を活かし、ルールなく(説明責任のみで)自由に行動させる
という話です。
イノベーティブな組織であるために、企業が大きくなっても、管理するプロセスやルールを設けずに、代わりに能力密度を高めるべきだと言っています。
どの条件も興味深いのですが、とりわけ、「能力密度」の説明が興味深いと思いました。
第一段階 「有能な人材だけ集める」
第二段階 「個人に最高水準の報酬を払う」
第三段階 「キーパーテストを実施する」
とうことです。
第一段階、第二段階は、私自身が弊社でやりたいといつも思っていることです(本当です)。
問題は第三段階。
キーパーテストとは、「チームのメンバーが明日退社すると言ってきたら、あなたは慰留(キープ)するか。慰留しないなら、今すぐ退職金を払い、本気で慰留したいスタープレーヤーを探せるか」と迫るテストだそうです。
ネットフリックスでは、すべての管理職に「キーパーテスト」の実践を求めている、と書いてあります。
こんなことをまともにやろうとしている企業に太刀打ちできるはずがないと思ってしまいました。ちょっとショックです。
自戒を含めて。
日本語の採用サイトには、「能力がいまひとつ振るわない社員に対して十分な退職金を提示し、ポストを空けることで優秀な社員の雇用に力を注げるようにしている」と書かれているらしいです(未確認)。
実際に、ネットフリックスの採用サイト(英語)を見ましたが、「プロセスより人材重視」を明確に打ち出していて、また欲しい人材の像を明示していてとても刺激的です。「しつこくて楽観的」とか「簡潔に正確に話をし、書く」「人の話を聞き、反応する前に考える」とか。
このページは読む価値ありですね。
必要な人員さえ埋められない(採用できない)などと言っている場合ではないです。
これも自戒を込めて。