経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

無理にドラッカーを読まなくても・・・

前回の読書ネタが好評(?)でしたので、調子に乗って本の話です。



ドラッカーが相変わらす人気です。

日本で400万部本が売れているとか。(「もしドラ」は勘定に入れていません。)

私が尊敬している上場企業の経営者も

ドラッカー教室を個人的に従業員に対して行っていましたが、

本当に心酔している人が多いようです。

しかし、一方で、なんだか流行に後れてはなるまいとして

無理にドラッカー本を読んでいる人も多いように思えてなりません。



意外に思われるかもしれませんが、

私が米国のビジネススクールで必死に英語と格闘していたころ

ドラッカーの名前を授業中に聞いた記憶はありません(たぶん)。

私の通っていたミシガン大学(当時は全米2位!)だけなのかと思っていたら

ハーバードなどでも同じようです。

つまりアメリカでは日本ほど経営学者としてMUSTな

存在ではないということのようです。

(例えばポーターやコトラーはMUSTです。)



アメリカで知名度が低いからどうなんだと怒られそうですね。

失礼しました。



私もドラッカーの主要な著作の何冊かは読んでみました

(「もしドラ」も読んでしまいました!)が、

預言者的な(断言的な)書きぶりが目に付きました。

「事業とは顧客の創造である」等々、ドラッカーいわく・・・

とよく引用される部分については含蓄があり、

(名言集的に)いろんなヒントになるのでしょうが、

それ以上のものではないように思います。



また目標管理(目標による管理=MBO)の発案者という価値は

十分にありますが、目標管理について深く学ぼうと思うと、

日本人の書いた人事関連の本(例えば高橋俊介氏の本とか)のほうが

断然使えると思います。



というわけで、本日の結論です。

ドラッカーの他にも読むべきビジネス本がたくさんありますので、

面白いと思わないのにドラッカーを無理して読まなくても大丈夫です。

ましてや「もし・・・」はどうかと思います。