経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

カリスマ経営と離職率の高さ

ここ半年で2.3倍になり、予想PERが44倍のファーストリテイリングの株価は、個人的には高すぎると思っていますが、ともかく業績は好調です。



同社の柳井会長兼社長のカリスマ性(ワンマン経営)は有名で、最近では、新卒入社した社員の半分が3年以内に辞めるということでネットはもとより雑誌でも「ブラック企業」と名指しされたりしていますね。



同じくカリスマ経営者と評される稲盛和夫氏の京セラも、道徳教育のような研修が延々続くとか、有休が欠勤評価になるとか、大家族主義とか、サンガの応援に強制的に駆り出されるとか、で少なくとも中途採用者の離職率が高いことで有名でした。



カリスマ経営は、私にとって他人事ではありません。

幹部として入社し、何年も仕えた某アパレル企業の創業経営者も、相当に個性の強い人でした。

有休がないのは当たり前、20時前の退社には社長の許可が逐一必要、社長の教えを覚えているかのテストがあり間違うと罰金となる、会議は社長に教えを乞う場となっている等々。

ちなみに業績は益々好調とのことです。



組織として、内部のモチベーションが一番高いのは宗教団体だとよく言われます。

永続性も高いことが多いですね。

信じる人は残り(よく働き)、信じない人は去る・・・。



(そうは思いたくはないのですが)中小企業においては、離職率の低さと長期的な業績は、ひょっとすると反比例しているのではないかと、考えてしまうことがあります。

何か特に魅力がある訳ではないのに、離職率が度を越えて低い職場では、チェックが必要です。

カリスマ経営者の言動を参考にしつつ、自社の「緩さ」を再検討してみてはいかがでしょうか。



私個人は、カリスマ経営は好きではありませんが、カリスマ経営者の方々の文章、記事、番組は好きです。真似はできないのですが、その精神は大いに勉強になりますね。