「半沢直樹」面白いですね。
私の事務所のメンバーもほぼ全員見ています。
現在の日本では、銀行員が14万人いるようですが、その当人やOBや家族、
そして銀行と取引のある企業の関係者がコアの視聴者と思っていたら、
全く関係のない主婦層まで人気は広まるばかりのようですね。
俳優さん方も素晴らしいです。
私からするとクリントイーストウッドやジュリアーノジェンマの
マカロニウェスタン(古い!)みたいです。
途中までひどいことやられて、でもめげずに最後は勝つ、
なかなか痛快です。
ただ金融機関にいたことのある人間としては、どうも納得できない場面があったので、
池井戸潤さんの原作「オレたちバブル入行組」を買って読みました。
TVはほぼ原作通りでした。
で、私の違和感ですが、全く解消されませんでした。
①東田個人だけでなく、西大阪スチールも破産手続きが開始(原作P100)されていて、
管財人がいるのに、債権者が個別に調査に動いて、結果の強制執行・
「押さえたもの勝ち」のはずがない。
そもそも公正証書による契約でもないし、裁判もしていないのに「差押」はできない。
②法定納期限を過ぎた租税債権は、以前に抵当権の設定されている場合を除き
他の債権に優先するので、国税より先に(仮)差押したからといって優先回収はできない。
③一般債権者として競合関係にある竹下金属(赤井さんが社長)と一緒に銀行が
仮差押することは相当に無理がある。しかも、銀行は東田個人を保証人に
とっているが、竹下金属は得意先の社長を保証人にしているはずがないので、
東田個人の資産を仮差押えすることはできない。
まだほかにもありますが、もちろん小説・ドラマなので、
勝手に大目にみて楽しんでいます。
主人公が本店に栄転した後半も期待しています。
(まだ「オレたち花のバブル組」は読んでません。)