社員同士の仲がよいと、コミュニケーションが進んで、
道具や消耗品を共通で使うことが増えてコストが下がるという話を聞きました。
社員間に壁があると、道具の貸し借りなどはなく、自分の専用品を持ちたがるため、どうしても余計にコストがかかっていたのが、社員同士が仲がよくなると改善されるということです。
なるほど、と思いました。一理ありますね。
だだし、あまり仲が良いと、馴れ合いになり、厳しさがなくなるので、
トータルとしては微妙なところかもしれません。
社員の仲がよく、すべての社員に居心地がよい会社は、逆に環境変化に対応できず不振となっているケースを良く見かけます。
定着率が良すぎて、平均年齢も高くなり、革新が進みません。
そういう意味では多少軋轢があっても、厳しさを兼ね備えた強い会社を経営者としては目指すべきなのでしょう。
ある会社では、一つのグループでできる業務を必ず2チーム以上に分けて成果を競わせています。ある部門をわざと二つに分け、その中の課をまた無理に二つに分けてそれぞれにリーダーを置いています。
在庫管理やノウハウの共有などという観点では、明らかにロスがでていますが、それ以上に競争効果で、社員ががんばって成果を出すと、その経営者は考えています。
竹中平蔵さんは「競争力をつけるには競争することだ」と言っています。
しかし、「他社と競争するのではなく、社内で無用の競争をしてどうするんだ」という意見もありますよね。社内がギスギスするのは嫌なものですし、反発もあるので、経営者としてもそれなりの覚悟がいると思います。
やり過ぎはデメリットも多そうですが、もし社内が温い(ぬるい)ように感じたら、こういった方式の導入も考えてみましょう。
その場合は、人事異動を比較的頻繁に行うことや、在庫や道具に関するルールを効果的につくることや、ノウハウの共有を強制的に図ることなどにより、損失は最小限にしたいところです。