自社の工場に良く行く人は売れる営業員になっているという話です。
製造業が前提になってしまってすみません。
一般に、製品そのもののことを良く知っている人は、
知らない人より営業員として能力が高いことが多いです。
顧客視点ではなく、作り手視点になってばかりではいけないのは当たり前ですが、
お客様は、素人より、玄人を相手にしたいに決まっています。
製品そのものを良く知るためには、どのように使われるのかを知ると同時に
どうやって作るか?を知っておけば、知らない場合より、
お客様の要望を受けての、会話のキャッチボールがスムーズになっているはずです。
と言うわけで、工場を良く知る人は、売れる要素を持っています。
これに加えて、自社の工場に「良く行く」人は、
工場のキャパシティや現在の稼働状況とか人や設備の問題などについて
自ずと情報が入りますので、お客様からの問い合わせに対して、
納期面・品質面を含めて的確に回答できるという利点があります。
さらに、工場の方々と普段からコミュニュケーションをとっているために、多少無理な注文があっても、現場の方々に無理をお願いできることが多いでしょうから、これまた有利になります。
営業の仕事をしている方々が用もなく工場に行くことはありません。お客様をお連れするということが多いでしょう。つまり、「できる営業員はお客様を工場にお連れする」→「工場のことがよくわかる」→「営業力が上がる」→「お客様をお連れする機会が増える」(そのほかにも工場に行く用事が増える)・・・という好循環が生まれているということですね。
「工場なんかに行くより、お客様回りをしてろ」と社長としては言いたいところですが、
この好循環に乗せると営業員が育つことも視野に入れておくべきではないでしょうか。
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製造業の話ではありませんが、私の懇意にしているワイン関係の仕事をされている方の話です。
この方が、ワインショップで働いていらっしゃったときに、「売れる販売員(ソムリエ)である」→(インポーターさんから誘われたりして、あるいはお店の意向で)「ワイナリーに訪問する機会が増える」→「知識が増える」→「さらに売れる販売員になる」→「またまたワイナリー訪問の機会が増える」・・・
という好循環に乗っていらっしゃいました。
こうなると発するオーラも違ってきて、私もすぐさまこの方のファンになっていました。
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話があっちこっちに行きましたが、本日の結論は「現場に行くことで好循環に乗る」でした。