経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

未必の故意

「みひつのこい」です。



学生のときに、たまたま出た授業(刑法総則だったような気が・・・)で、初めて耳にした言葉です。



最近、こういう態度の人が多いと会社はうまくいかないなあ、と思ったときに頭に浮かびました。



「未必の故意」とは、「大辞林」によれば、



実害発生積極的に 希望 ないしは 意図 するものではないが,自分行為 により結果として 実害発生 してもかまわない という行為 者の心理 状態。 です。



つまり、わざと悪いことをするのではないが、こうしたら(あるいは放っておいたら)、悪い結果になるだろうなあ、と気が付いているのに、そういう行為をしてしまう(あるいは放っておく)ということです。



これを上司に報告しないとまずいことになるかもしれない。

ここが汚れているので掃除しておかないと品質上の問題になるかもしれない。

もっと詳しく説明しないとお客様を混乱されるかもしれない。

このエクセルシートは算式が間違っているので、元のフォーマットを直しておかないと、ほかの人も間違えてしまうかもしれない。

この指示は適当でないので、マニュアルから直さないと、また同じことを繰り返してしまうかもしれない。

もうちょっとでコピー用紙がなくなるのを見つけたのに、自分のコピー分はあるからと足さない。

ゴミ箱がいっぱいになっているのに、さらにそこにゴミを押し込む。



悪い結果を惹起することを想定しながら、面倒なので(ひょっとしたら無意識に)そうしない。

こういう社員が多い会社は絶対にうまくいかないと思います。



でも周りを見回すと、そういう社員だらけではありませんか?

大丈夫ですか?



面倒なことでも、問題になりそうなことは、未然に防ぐ(すごくコストがかかる場合は相談する)ことが大事で、そういう行動をとった社員を讃える、ほめることが経営者にとってどれだけ大事なことかと痛感している毎日です。



多忙を理由に、当然と思える行為がなかなかできないことが多いのも事実です。

また、昔?は、どんな会社にもいた「おせっかい」型の人が減ってきてます。



一人一人が、もう少しだけでも、気が付いたことで骨の折れることでも進んでやる、そんな姿勢を促していけば組織はきっとよくなっていくと思います。