経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

なぜ会社に寝泊まりして働かないのか?という問い

変な「問い」ですみません。



ベンチャーを起業し、上場までもって行かれた方と話をする機会があり、刺激を受けました。



私が企業再生のお手伝いを仕事にしていること申し上げたら、

その方はご自分の経験も踏まえて、「経営者(や幹部社員)は、重大な局面では、会社に寝泊まりしてがんばらなくてはいけないので大変ですよね。」とおっしゃいました。



ベンチャーではやらなくてはならないことが山のようにあり、

かつ環境の変化や成長の局面に合わせてやることが変わる(コンティンジェンシープランのローリングという言葉を使ってらっしゃいました。)ので経営者自身がともかく働くしかなかったとのことです。

常に設定されたハードルを越えていかないと、ベンチャーキャピタルから、次の資金がでないので、必死だったらしいです。



私自身の体験では、(不振の)中小企業の現場で、経営者が会社に寝泊まりしてまでがんばっていることはあまりありません。みなさん意外に思われますか?



もちろん借入金の連帯保証をしていますので、四六時中、会社経営のことを考えている経営者は多いとは思いますけど、どうも、本日聞いたベンチャーの現場の話とは「ズレ」を感じました。



この差はなんでしょうか?



経営者自身が会社に寝泊まりしてまでやること(やるべきこと)が明確になっていないから、なんでしょうか。

組織が大きくなって経営者だけではどうにもならなくなっているからでしょうか。

製品やサービスは自分では作れない(行えない)。営業も直接自分ではしていない。

それはそうでしょうけど・・・



どうも会社の中で経営者自身の影響力が低下しているのではないか?

そしてそれで仕方がないと思っているのではないか?

自分の役割を小さく定義しているのでないか?

そんなことでは危機は乗り越えられないのではないか?



などといろいろと考えてしまいました。