経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

個別採算の改善は入口の見直しから

先日、私が勤めていた金融機関の先輩がある中小企業(年商30億円)の「雇われ」社長をやっておられて、成功しているということで、お話を伺いました。



うまくいっている理由はいろいろあるのでしょうが、私なりに要約すると、

①部門別の採算を徹底して管理した。

②赤字の部門にメスを入れた。

③メスの入れ方は、コストカットと個別取引採算の改善であった。

というものでした。



きわめてオーソドックスですね。

他社ではこれがなかなかできない訳ですが、愚直に取り組んだようです。



個別採算の改善の仕方は、過去、「なんで損したか」を冷静に分析して、

①見積もり方法の改善(リスクを反映した見積もりにした)

②発注書がない取引には応じないことにした

③見積もり外の追加注文(追加工事)については、きちんと請求することにした

というあたりです。



もちろん、不採算の取引はしないことにしたため、競合他社に負ける場合もあったのですが、それは甘んじて受けたようです。



売上を増やすのも大事なのでしょうけど、私の経験では、実際に窮境に陥った会社が、売上を増やして回復したのを、ほとんんど見たことがありません。反対に、いったん「絞った」あと、売上も回復した企業は結構ありますね。



非常に参考になるお話でした。