6月16日の日経新聞朝刊8面の記事です。
見出しは「CEO、経営力より創造力」でした。
山手線の電車で隣に立っている人が読んでいる新聞を横目で見て、面白そうな記事だな、と思い、家に帰って確認しました。
いま最も勢いのあるベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツの共同創業者でゼネラルパートナーのベン・ホロウィッツ氏へのインタビューです。
同氏によれば、「いまのCEOには経営の巧拙より、創造力が以前にも増して求められている」とのことです。
これは、ちょっと強引な感じのするインタビュー(のまとめ方)と思いました。
続いて同氏は「とはいえ、会社が大きくなれば経営力も問われる」と発言していますので。
また「プロのCEOは創業者が生み出した果実の最大化は得意だが、自ら次のイノベーションを起こすことはできない」とも発言しています。
「イノベーションにつながるアイディアは必ずと言っていいほど、最初は世の中の常識に照らしておかしかったり間違ったりしているように見えるものだ。こうした考えは持って生まれるもので、後から学んで身につけられるものではない。」と続いています。
なんだか、見出しの「経営力より創造力」というのが、とってつけたタイトルのように思えてきました。
創造力はあったほうが良いに決まっていますが、経営者に「創造力をつけろ」と言っても無理です。
それよりまだ「経営力をつけろ」という方が妥当ですよね。ちゃんと捨て去るものは捨てろ、とか。
あるいは創造力のない人間は経営者をやるな!ということでしょうか。ベンチャーキャピタルが投資するような企業はそうなのでしょう。
イノベーションは経営コンサルタントが起こせるはずがないわけです。
(トム・ピーターズ氏や大前研一さんはそうでなかったのでしょうか・・・)
そういう人間として自らを限界を悟りつつ、「経営力」の向上のお手伝いをするのが、日々の自分の仕事なのだな、と改めて感じました。