経済産業大臣認定 経営革新等支援機関

「さん」付けで呼ぶ会社

私のクライアントの会社うち何社かで、従業員同士はもちろん、社長に対しても○○さんと呼ぶことをルールにしている会社があります。

 

上下関係なく、フランクに話ができるというコミュニュケーション向上を狙った方策と思われます。

 

それらの1社を指して、「あの会社は、規律がない。言われたことをやらなくもよいという社風になってしまっている。上の指令を聞かなくてもよいという空気の原因のいったんは、さん付けルールにあるのではないか?」と批判的に見ている人がいました。批判的なその人自身の会社は、従来型の、社長、○○部長、○○課長と呼んでいる組織です。一方で、部下のことは「呼びつけ」にしたりしています。

 

軍隊では、「さん付け」はあり得ないのでしょうから、「規律」を重視すれば、当然、役職で呼ぶタイプの会社が良いということになりますね。「競争の激化」が枕詞の様に使われる今日この頃で、規律がなく、バラバラでは競争に勝てないということなんでしょう。

 

で、どちらのタイプの企業の業績が良いか・・・

一概には言えませんが、残念ながら「部長」「課長」の会社の方が、業績がよい傾向にあるような気がします。ただし、「成長しているか?」という観点で見ると、また違うかもしれません。

 

社長のことを「さん付け」と呼ぶことをルールにしているのに、立派な社長室があって、普段から社員と隔絶されているので???という会社もあったりします。

 

私は、「さん付け」が悪いとは思いませんけど、さん付けを自然とではなく、ルールで無理に強いている(かえってエネルギーを使っている)会社は、あんまり業績が良くないのではないか・・・などと思ったりしています。あまり理論的な話ではありませんが、そんなことより大事なことがあるような気がしてなりません。

 

私自身の会社では、基本的に誰も私のことを社長と呼びません(さん付けです)。で、それに強く賛同しているわけでもありませんが、クライアントの社長と一緒にいることが多いので、その場で社員が私のことを「社長」と呼ぶと、クライアントの社長なのか、私なのかわからなくなるので、まあ、いいかな、と思っています。