日経トップリーダー12月号に、日本電産の永守社長の「炎の永守語録」が特集されていますが、
「何より大事なのは、『ハンズオン』『マイクロマネジメント』『任せて任さず』や」という話から始まっています。
「ハンズオンとは、永守社長をはじめ、幹部が常に現場に行って自ら改善活動をすること。そのうえで、徹底してきめ細かいチェックをするのがマイクロマネジメント。任せて任さずは上司が部下に権限を委譲しながらも放任せず、支援・管理をし続ける」ことだそうです。
「マイクロマネジメント」は、通常、細かいことまで管理しなくては気が済まない上司の傾向を否定的にとらえる言葉ですが、永守社長はあえて挑発的にこの言葉を使っているように思います。
M&Aした業績の悪い会社を、ことごとく再建してきた中で、この「マイクロマネジメント」を重視してきたようです。
なるほど、ですね。
以前にも書きましたが、アークという試作大手の会社が、M&Aを繰り広げて規模を拡大し、「連邦経営」ということで、あまりそれぞれの会社の経営に口出しをせず(それぞれの旧経営陣にまかせっきりで)、業績も(ましてシナジー効果も)上がらず、結果として「連邦崩壊」になったのと、きわめて対照的です(ちなみにアークは最近、三井化学に株を公開買い付けされています)。
それにしても、「任せて任さず」マイクロマネジメントされる側のモチベーションをキープできるように管理する側が気を使うことが肝要かと思います。
会社の幹部が社長から「君たちは経営者だ」とか言われるわりに、結局任せてもらうことが少なく、ダメだダメだと怒られて、めげているという場面をよく見かけますんで。そんなに都合よくは人を使えないことを知るべきかと・・・(自戒を込めて)・・・。
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